通う前、僕の頭の中にはかなり偏った絵があった
脱毛クリニックに行く前、僕はネットで断片的に情報を拾っていました。メンズ向けの広告写真は、だいたいすでに整ったシルエットの人が載っていて、「こういう人が通う場所なんだろうな」という印象が強く残りました。実際の自分は、当時がっちりした体型で、理想の中性的なラインとは距離がありました。だから待合室に入る前から、場違いになるのではという不安を抱えていました。
いま振り返ると、そのイメージは情報の選び方と、自分への評価が混ざったかなり粗い予測でした。事実ログにも残している通り、初回の恥ずかしさや身体への向き合い方は、ダイエットを本気で始めるきっかけにもなりました。待合室の話は、その延長線上にあります。
初回の施術では、髭とVIOのあとに全身も続けて受けたことがあります。事前に全身を剃る想定がなかったため、ベッドで紙パンツだけの状態から、女性スタッフ二人がかりで全身を剃ってもらう、という初体験でした。痛みの強さは部位で違いましたが、いま思い出すと待合室で感じていた緊張は、その日のプロローグに過ぎなかった、とも言えます。待合室は不安の置き場所であり、同時に覚悟を整える場所でもありました。
※初回の施術では、髭とVIOのあとに全身も続けて受けたことがあります。このあたりの詳細は、次の記事にまとめています。
麻酔なしで挑んだVIOの医療脱毛。痛みと向き合った正直な記録(個人差あり)
静かで、でも「特別な人だけの空間」ではなかった
実際に座って感じたのは、静かな待合室でした。声を張る人は少なく、受付の呼び出しと、足音くらいの日が多いです。雑誌や画面があるところもあれば、シンプルな椅子とテーブルだけのところもあります。僕が行く時間帯は平日昼や夕方が多かったので、仕事の合間に来る人がちらほらいる印象でした。
年齢層も、十代後半からというわけではなく、幅があると感じました。服装も、スーツの人もいれば、パーカーの人もいます。性別表現について語るつもりはありませんが、「メンズ=特定のタイプだけ」という図式は、現場ではすぐに崩れました。誰かを観察して記事にするつもりはないので、細部は書きません。大事なのは、自分一人が浮いている空間ではなかったという体感です。
受付の手続きがスムーズな日もあれば、説明が長くなって待ち時間が伸びる日もあります。その間、スマホの充電を気にする人、飲み物を持ち込まない人、コートの置き場所に迷う人、などごく普通の困りごとが起きていました。美容施設というと非日常のイメージが先行しがちですが、待合室の空気は病院の待ち時間に近い無味乾燥さも混ざっている、という印象です。非日常は施術室の中に閉じ込められている、と感じると楽になりました。
※性別表現について語るつもりはありませんが、「メンズ=特定のタイプだけ」という図式は、現場ではすぐに崩れました。このあたりの詳細は、次の記事にまとめています。
家庭用脱毛器を試して医療脱毛に移った話。併用の時間と手間を整理する
がっちり体型の自分が、いちばん気にしていたのは見た目より態度だった
体型の話をすると誤解されやすいので慎重に書きます。僕は肩幅や胸周りが厚い方なので、椅子に座ったときの占有面積が気になりました。隣の人に迷惑をかけないか、荷物を広げすぎていないか。待合室は物理的にも心理的にも距離が近いので、そういう自己意識が強く出ます。
一方で、誰かが僕の体型をじろじろ見ている、という感覚はあまりありませんでした。もちろん気のせいの可能性もあります。ただ、通院を続けるうちに、自分の見え方より、呼ばれたらすぐ動けるかの方が優先順位が上がっていきました。待合室は、だんだん手続きの待機場所として慣れていく、という側面が強くなりました。
痛みへの不安は、空気に滲んでいることがある
脱毛は痛みの個人差が大きいです。僕自身、髭やVIOではかなり悶えた経験があります。待合室では、黙っている人の表情から、緊張が伝わってくることがあります。話しかけるべきではない空気なので、僕はスマホで予定を確認するか、注意事項を読み返すか、どちらかに寄せています。
逆に、リピーター感のある人は、本を読んでいたり、仕事のメールを打っていたりして、ルーティンの一部になっている様子もありました。僕も8回まで進んだいまは、初回ほど胃のあたりがきしむ感じは減っています。それでも出力の話や肌の状態で、当日の不安はゼロにはなりません。待合室は、その不安を一人で抱えて座る場所でもあります。
痛みへの備えとして、毎回「次は麻酔なしでも余裕だろう」と思い込んで現場で後悔する、という自分の癖もあります。待合室にいる時間は、その癖を一度リセットするチャンスにもなりました。ベッドに上がる直前に、正直に「今日は痛いかもしれない」と認めると、不思議と緊張の質が変わります。強がりと覚悟は違う、と頭では分かっているのに、体が追いつかないタイプの人間として書いておきます。
※脱毛は痛みの個人差が大きいです。このあたりの詳細は、次の記事にまとめています。
全身脱毛の初回で、自分の身体への恥ずかしさと向き合った。がっちり体型のままクリニックのベッドに上がった日
イメージと現実の差から得た、ささやかな教訓
待合室で学んだことは、大げさに言えば偏見の更新です。メンズ脱毛に来る人には、単一の型はない。施設側のデザインが作る「こうあるべき」という空気とは別に、生活の都合で通っている普通の人が多い。僕もその一人です。
仕事で一日中パソコンに向かう生活をしていると、身体への投資はどうしても後回しになりがちです。待合室に座っている自分を恥ずかしさだけで切らない練習にもなりました。「美容は贅沢」というラベルを外すのは簡単ではありませんが、現場に足を運ぶたびに、ラベルが薄くなっていく感覚はあります。贅沢かどうかは価値観の問題なので、結論は押しつけません。僕個人は、通院の往復を含めた時間もコストだと捉えているので、その分を無駄にしないよう、施術後のケアや生活習慣側も少しずつ整えてきました。
この気づきは、美容全般に対する自分の言い訳を少し削いでくれました。「自分はまだ通う段階じゃない」という先延ばしは、待合室の現実を見るほど薄くなります。もちろん、経済的な負担や肌の状態、仕事の都合でタイミングは人それぞれです。無理に背中を押すつもりはありません。
※メンズ脱毛に来る人には、単一の型はない。このあたりの詳細は、次の記事にまとめています。
医療脱毛の照射漏れを見逃さないために、施術あとに自分で確認していること
書いておきたい境界線
この記事は、特定のクリニックや他の患者のプライバシーを題材にしていません。見え方は時間帯・地域・施設の方針で変わります。僕の記録が、同じように身構えている人の不安を一段下げる材料になれば十分です。効果や通うべきかどうかの判断は、各自でお願いします。
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